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去りゆく5月と写真展

  31, 2019 15:07
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 5月も終わりですね。早い。
 中旬に写真展がありました。昨年こんな感じで展示させていただいた展示会に、今年も混ぜていただけました。正直3日前くらいまで何も準備ができていない状態で、虚無の形相で終業後に会社で写真選んだり紙切ったりしていました。間に合ってよかった…。
 今年も去年と同じく写真をCDケースに入れました。加えて、上の写真のような遊びをしてみました。言葉のカードをテーブルに散らして置いて、自由に写真の横に貼り付けてもらう。移動させても構わない。そんな内容です。
 この展示をするに至ったのは、「Anthologia」で写真に文章をつけてもらったのがとても嬉しかったこと、もう一つは4月に足を運んだ横浜美術館の最果タヒさんの展示で体感した、言葉と言葉が繋がって新しい言葉(詩)になる…あの感覚に自分でも手を伸ばしてみたかったからでした。
 単純に、私の写真をみてくださった方の感想や印象を可視化したかった(私は在廊しててもみた人に話しかけるのが大変に苦手なんですね…)、というのもあります。
 そんなこんなで、急ごしらえとはいえどうにか準備を整え、5日間展示していただきました。

 結論から言うと…とても、やって良かった。在廊できた時間は短かったのですが、会場を覗くたびに発見があって、ふるえました。ボードはA2サイズが3枚。初日の終わりと最終日の終わりの比較画像を載せますね。良かったらみてほしいです。写真はあまりこだわりなく(本当はこだわった方がいいのはわかっていたのですが、余裕がなかった…)、この1年で撮影したものです。言葉のカードは思いつくままに打ち込んだ言葉、プラス対義語が中心。

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 貼る場所(磁石)の数をもっと増やしても良かったなあと思いつつ。逆さになっていたりくっついていたり、隣の言葉と響きあったり、言葉が写真に意味を与えたりしてくれている。

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 わ、わかる〜〜〜〜となったり。

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海外の方が「製作者にお手紙のつもりで!」と(おそらくお名前かな?)を書き置いてくださったり。

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 どなたかがペンで「不幸」から「不」を消してくださっていたり。

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 いっとう高い場所にお子様の文字があったり。手を伸ばしてつけてくれたのかな。

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 在廊していた時に、マダムが悩んだ末「あしおと」をつけてくださった。主催さんが「霜を踏むときの音ですか?」と尋ねたら「いいえ、春のあしあと」と。隣のたんぽぽと「あたたかい」が繋がっていく。このビオラはこれだけ霜をまとっていながら、私が一仕事終えてまたみた時には元気に太陽の方向を向いていました。
 私の思い出と、忘れてしまった瞬間が、言葉と繋がったりあるいは言葉で刷新されたりする。

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 私のいない2日目かな。高齢の女性がすごく悩んだ末、「過去」を貼ってくださったそうです(主催様から聞いた)。「なぜ?」と尋ねると「輝いていたから」と。

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 これも私がいない4日目のこと。今度は若い女の子たちが「これは過去じゃないよね」と「未来」と「きらめき」を。そして誰かが「融解」を、貼ってくれたそうです。「過去」は剥がさないままに。過去の輝きが融けて、未来に繋がっていく。私のいないところで、誰かの言葉と誰かの言葉が手紙のように行き来する。不思議で、得難い体験でした。泣きそうになってしまった。
 あと主催様がなんども「支離滅裂」のカードをボードに貼ってみるも、誰かがすぐに剥がしてしまうの、と笑っていました。
 私は何度考えても、自分で文章をこうして打っていても、言葉そのものに「力」はなくて、鍵みたいな「道具」に近くて、言葉に心が動いたりするのは、それぞれその人の中にある感性だったり感情だったり、エネルギーだったりが言葉をきっかけに表出しているんだと思うんですね。私の写真も道具で、やっぱりきっかけにしかならないと思う。
 でもこうして、知らない誰かと写真や言葉を通じてすれ違えたこと、新しい言葉と言葉のつながりに出会えたこと、本当にありがたいなと思います。会場が美術館内なもので、1000人以上の方が足を運んでくださったそうです。ありがとう、ありがとう。

 5月が終わりますね。6月もたぶん、生きていきます。ぽつぽつと言葉を落としながら。
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